千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅浴室で亡くなってから24日で1カ月を迎えた。事件後、自宅の前にはたくさんの花束が供えられていたが、今は片付けられ、この日は一束の花と少しの菓子があるだけ。救うことはできなかったのか――。周りの住民たちも自責の念に重く沈んでいる。
「助けて」大泣きする心愛さん 見過ごされた虐待サイン
自宅マンションの入り口には「関係者以外入館禁止」と貼り紙がされ、自宅の玄関前にドアが開かないほどあった花や菓子、おもちゃ、ジュースは管理会社が撤去したという。この日は白い花束とチョコレート菓子などが置かれているだけで、近くに心愛さんを弔う場所はない。
「自分が気付けなかったことへの罪悪感を今も感じ、苦しくつらい」
同じマンションに住む男性(51)は23日、声を絞り出すように語った。「自分は何もできなかった」と妻もふさぎがちだという。
男性は心愛さんが遺体で見つかった翌日の1月25日、父親の栗原勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=が警察に連行される姿を見た。心愛さんが引っ越してきてから約1年半。心愛さんらしい泣き声を一度も聞いたことがなかった。「この玄関のドアを隔てた先で、心愛ちゃんが受けていた虐待を思うといたたまれない」
隣のアパートに住む60代男性…