献血への協力者2千人をめざすイベントを、松江市の建設会社が年2回、10年にわたって続けている。23日には116人が協力し、累計が1948人になった。県赤十字血液センターによると、企業がイベントを主催してこれほど長く献血活動を続けている例は他にないという。
イベントを開いているのは、藤原技研工業(松江市八幡町)。この日は本社の入り口に「献血受け付け中」ののぼりがはためき、移動献血車2台が並んだ。社屋の中では、県赤十字血液センターから来た医師や看護師、事務職員の計18人が、来場者に薬の服用の有無や病歴を尋ねて献血に必要な事前チェックをしたり、検査採血をしたりしていた。イベントには平均して百十数人が来るが、毎回十数人が献血不適格と判定されるという。
同社がこの献血イベントを始めたのは2009年12月。社長だった藤原陽吉会長(70)が「真夏と真冬は献血が少なく、必要な血液が不足する」という報道に何度か接したのがきっかけだった。また、1993年に直腸がんを患い、4回の手術の間に輸血を受けたこともあり、「何かお返しをしたい」と考えてもいたという。
取引先や下請け業者、顧客などに案内状を送り、来てくれた人には礼状を出す。23日は、藤原さんも調理に参加した豚汁を来場者にふるまった。
取引先の社員で、7年前から毎…