ハノイで2月27、28日に開かれた米朝首脳会談で双方の溝が埋まらなかったあおりで、2日目の昼食会が急きょ中止になった。会談での食事を担当したシェフが1日、まぼろしのメニューや調理の舞台裏を明かした。
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首脳会談が開かれた老舗のホテル「ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ」。食事を担当したのは、同ホテルの総料理長でオーストラリア出身のポール・スマートさん(39)だ。エリザベス英女王の食事を用意したこともある経験豊かなシェフだが、今回は「ちょっと違う次元の経験だった」と振り返る。
27日の夕食会も手がけたが、調理している間も米国や北朝鮮、ベトナムの警備担当が近くで監視する厳戒態勢。食事をテーブルに運ぶのも従業員ではなく「知らない人」だった。
調理は北朝鮮代表団が連れてきた2人のシェフとの共同作業。共にキムと名乗る2人は、27日の夕食会で出したキムチや、北朝鮮産牛肉をハノイまで運んできていた。夕食のエビのカクテルにつけた「サウザンドアイランドドレッシング」を知らず、「いい味だ」と驚いていた。
28日の昼食は、米国側の「シ…