1980年代から90年代にかけて、若者のカリスマ的存在だったシンガー・ソングライター、故・尾崎豊さん(92年死去、享年26)が創作に使ったアップライトピアノが2月28日から、富山市呉羽町の富山市民芸術創造センターに展示されている。
運営する富山市民文化事業団によると、尾崎さんはこのピアノを仕事部屋に置き、曲を作った。尾崎さんをプロデュースした同事業団芸術監督の須藤晃さん(66)が遺族からの依頼で保管していたが、遺族が事業団に寄贈したという。ピアノに触れることはできないが、撮影はできる。
2日、ピアノの写真を撮りに訪れた富山市の男性(53)は尾崎さんと同世代。「当時の若者の感情の代弁者で、生き方にうらやましさを感じた」と振り返る。富山県立山町から来た別の女性(54)は「富山に尾崎さんのピアノが置かれるなんてすごい」と話していた。(高億翔)