2020年東京五輪の聖火リレーの出発地を福島県沿岸部のスポーツ施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)とする方向で大会組織委員会が最終調整していることが大会関係者への取材でわかった。昨年末、福島県の実行委員会が「震災復興の象徴」として、組織委に提案していた。
Jヴィレッジは1997年、国内初のサッカーのナショナルトレーニングセンターとして開設。11年3月の東日本大震災で、東京電力の福島第一原発事故の対応拠点になった。昨年7月に施設の一部が再開し、今年4月には全面再開する。福島県の実行委は「復興五輪」の理念を体現する出発地にふさわしいと判断した。
聖火リレーは20年3月26日に福島県をスタートし、開会式のある7月24日までの121日間で全都道府県を回る。ルート案は各都道府県が実行委員会を設け、観光名所など地域色のあるものを組織委に提出。組織委がつなぎ合わせ、全ルートは今夏に発表する。