(フロントランナー)ミュージシャン・音楽館社長 向谷実さん(62) 1980年代のフュージョンシーンを先導したバンド「カシオペア」の元キーボード奏者。ライブでの軽妙な語りで「司会屋実」とも呼ばれた。最近はもう一つの顔が存在感を示す。運転訓練用の「シミュレーター」など鉄道関連事業を手がける「音楽館」の社長。「安全に貢献できて鉄道ファン冥利(みょうり)に尽きます。人の役にたつ、徹底的にこだわる、は社是みたいなもので」 CG全盛だったシミュレーターの世界に、実写の映像で挑み、シェアを広げた。運転士、車掌が同時にそれぞれの目線で見た連携訓練も可能に。トンネル、踏切、列車のすれ違い……。「リアルさって、映像だけでなく、音が大事なポイントになるんです」 日本最大の鉄道会社であるJR東日本が全ての乗務員区所での導入を進めており、会社は急成長中。この3年で従業員は15人から77人へ、会社の敷地も75坪から500坪へと拡大した。 会社はカシオペア人気絶頂の8… |
向谷実、鉄道事業との複線を疾走「音楽への衝動高まる」
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