アフリカ東部エチオピアの首都アディスアベバ郊外で10日、乗員・乗客157人を乗せたエチオピア航空の旅客機(米ボーイング737MAX8型)が墜落した事故を巡り、中国民用航空局やエチオピア航空は11日、同型機の使用停止を決めた。昨年10月にはインドネシアで同型機の墜落事故が起きており、同国政府も安全性を調べるため、同型機の運航停止を決めた。
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中国民用航空局は11日、国内の航空会社に対し、同型機の飛行を一時停止するよう命じる通知を出した。半年内に連続して起きた2件の事故が、いずれも離陸時に発生するなどの類似点があることを重視。「リスク管理面から、中国の航空安全を確保するためだ」とした。ボーイング社などによる有効な安全措置が確認されれば、順次再開を認めるとしている。
同局の李健副局長は11日、中国メディアの取材に「我々はボーイング社や米連邦航空局と連絡を取っている。これは米国との貿易紛争とは別問題だ」と強調。中国の航空情報専門サイトによると、現在、国内の航空会社が使用する同型機は計96機あるという。
エチオピア航空も同日、「追加の安全措置」として、同型機の使用停止を発表。昨年10月末に同型機の墜落事故があったインドネシアも、運輸相がこの日、同型機の使用停止を発表した。一方、今年1月に同型機を最大30機購入すると発表した全日空の広報担当者は「納入時期はまだ先で、事故原因も調査中と聞いている。現時点で対応策は決まっていない」と話した。
737MAXシリーズは、世界で最も売れている小型機737の燃費や航続距離を向上させた最新鋭機で、2016年1月に初飛行した。19年1月までに約350機を世界の航空会社に納入し、4600機以上の受注が残っている。
今回の事故原因は不明だが、ア…