2020年東京五輪に向け、山梨県笛吹市が準備してきた国際交流の取り組みがふいになりそうだ。ホストタウンとして迎え入れるはずだったタイの重量挙げチームが、ドーピング問題で出場を自粛することが明らかになったからだ。市はタイ側に事実関係を問い合わせているが回答がなく、困惑している。
タイは16年リオデジャネイロ五輪で女子選手2人が金メダルに輝いた重量挙げの強豪国。笛吹市は17年2月に副市長らがタイを訪れ、事前合宿の協定を結んだ。選手たちに地元・石和(いさわ)温泉のホテルに宿泊してもらい、隣の山梨市にある県立日川高校を練習場所として提供するという内容だ。
市は資金面でもチームを支援。17年度から毎年約500万円を予算計上し、選手らの成田空港からの国内移動費を負担する。市民向けには、タイ文化を学ぶ講座や小中学生向けの重量挙げ体験教室を開いて、機運を盛り上げてきた。
チームはこれまでに2回、男女…