新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターは17日、中国から昨秋に提供され、同センターで飼育されているトキが産卵したと発表した。有精卵なら4週間ほどで孵化(ふか)する見通しという。
センターによると、関関(グワングワン)(雌、3歳)が16日に産卵をした。昨年10月に到着後、繁殖のため、日本生まれの雄と個室ケージで飼育されていた。健康状態は良好で、産卵は続くとみている。一緒に中国から来た楼楼(ロウロウ)(雄、3歳)も日本生まれの雌とペアとなっている。
国内産のトキは一度絶滅したが、中国から提供を受けたトキが繁殖し、現在は佐渡島に野生のトキが推定で約350羽いる。環境省は遺伝的多様性を確保しようと、11年ぶりに関関と楼楼の提供を受けた。(古西洋)