ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大特別教授の本庶佑さん(77)への富山県特別栄誉賞と富山市名誉市民章の贈呈式が23日、富山市大手町の富山国際会議場であった。本庶さんは「富山県のDNAを大切にして若い研究者の役に立ちたい」と、感謝の意を述べた。
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本庶さんは両親が県出身。贈呈式では県民ら約800人の前で「私は富山県のDNAを引き継いでいる」とあいさつ。1945年8月の富山大空襲で避難した際に防空壕(ごう)に焼夷(しょうい)弾が直撃した経験にも触れ、「幸いにも生き延び、その頃から私は運が強かったのだと思う」と回顧した。
ノーベル賞受賞に至るまでの道のりを「偶然が重なり、非常に幸運な研究人生だった」と振り返り、「若い人が研究に邁進(まいしん)できる環境をつくりたい」と今後の目標を語った。(松原央)
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