米ジョンズホプキンス大学は２８日、エイズウイルス（ＨＩＶ）感染者同士の生体腎移植を２５日に実施したと発表した。腎臓の提供者、患者ともに術後の経過は順調だという。どちらも感染者による生体移植は「世界初」としており、移植待機者を減らすことができるとしている。

腎臓を提供したのは、アトランタ在住の医療コンサルタント、ニーナ・マルティネスさん（３５）。ＨＩＶ感染者の友人が移植を必要とすることを知り、提供者になることを決意した。事前の検査を受ける間に友人は亡くなったが、別の患者への移植を進めた。マルティネスさんは、エイズ患者が病人で元気がないと見られるのを変えたかったという。提供を受けた人は明らかにされていない。

生体腎移植は、腎機能が正常な人から、二つある腎臓の一つを取り出して患者に移植する。これまで、ＨＩＶ感染者が腎臓を提供すると、ウイルスの影響で残った腎臓が病気になるリスクが高まると考えられ、提供できなかった。

だが、同大のドリー・セゲブ教…