愛知県は29日、同県瀬戸市と田原市の養豚農場で、家畜伝染病「豚コレラ」の新たな感染を確認したと発表した。両農場で飼育する計2400頭余りの豚を殺処分する。今回の瀬戸市の農場は、27日に感染が確認された「養豚団地」の中にある。また、田原市では28日に別の農場で感染が確認されており、県内では3日連続の発生となった。
【特集】豚コレラ
県によると、瀬戸市の養豚農場では、検査したうち2頭から陽性反応が出た。同じ養豚団地で27日に陽性が判明した農場と隣接しているが、共同で使用する施設がないことなどから、国は新たな発生と位置付けた。この団地内には計4農場があり、ほかの2農場の豚は陰性だった。
田原市では、28日に「豚に死亡などの症状が見られる」と通報があり、11頭検査したうちの9頭から陽性反応が出た。同市では2月に養豚団地で豚コレラが発生し、28日は別の養豚団地で陽性を確認。今回の農場は、これまでに発生した農場からそれぞれ約2キロ離れているという。
移動制限を25日に解除したばかりの田原市で発生が相次いでいることについて、大村秀章知事は「消毒を含めて万全の態勢でやってきた。それでもなぜ発生が続くのかは、専門家に調査してもらうしかない」と記者団に語った。(堀川勝元)