アイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともかさん(27)は大事故を乗り越え、車いすでステージに復帰した。昨年4月に強風で倒れた木製案内板の下敷きになり、両下肢まひになった。長くつらいリハビリ生活中、「プロ野球に元気をもらいました」と話す。
モー娘。牧野真莉愛が語る野球愛 「キラキラにキュン」
則本・清宮・サファテ…主力級が離脱、今季も混パか
広島の独走、止めるのは巨人?ヤクルト? 今季のセ展望
幼少時から母に手を引かれて西武の応援に通った。松井稼頭央(現2軍監督)のファンだった。アイドルになり、一昨年には「ずっと夢だった」という始球式のマウンドに。事故に遭い、きらきらと輝いていた生活は一転した。
けがから1週間後、まだ病院のHCU(高度治療室)にいた猪狩さんは母に教えられた。「西武が8点差を逆転したよ!」。4月18日の日本ハム戦。八回表まで0―8と大差をつけられながら、そこから逆襲に転じ九回サヨナラ勝ちした試合だった。少し回復した後は病室でラジオ中継を聴いた。事故を知った西武の応援団が、球場で声をそろえて猪狩さんへのエールを送ってくれたことも知った。「すべてが私の力になりました」と感謝する。
2回目の始球式登板が決まったのは入院中。リハビリのメニューに投球練習が加わった。9月9日、車いすで現れると、「球場全体が私のことを応援してくれているように感じましたね」。1回目の時はまだ知名度も低く、拍手もまばらだった。ここに帰って来られてよかったと思えた。
昨年は西武が10年ぶりのリー…