400年前、殿様が飲んだ国産ワインはどんな味わいだったのか――。江戸時代初期に小倉藩(現在の北九州市など)を治めた細川忠利が家臣に造らせて飲んだブドウ酒が、古文書の記録を元に、現代のワインとしてよみがえった。ポイントとなったのは「ガラミ」だった。
戦国時代に宣教師が持ち込んだワインが飲まれていたことは知られているが、国産ワインの醸造は明治になってからと考えられてきた。だが、江戸時代に国産原料でブドウ酒が造られたことが、約40年前に古文書の記録で判明。北九州市立自然史・歴史博物館の学芸員だった永尾正剛さん(72)が、細川家の古文書の中から見つけた。
そこには1628~30年、小…