CDやDVDで稼いできたレコード会社が、アニメ制作や教育といった音楽以外の新事業に次々と乗り出している。音楽のネット配信市場が伸び悩むなか、ノウハウや技術をいかして新たな収益の種を育てようと知恵を競い合っている。
2月中旬の土曜夜、女子高生アイドル・奏天(かなめ)まひろさんのライブが始まった。観客が集まる会場はない。人の動きをCGキャラクターで再現したバーチャルユーチューバー(Vチューバー)だからだ。昨夏から大手レコード会社エイベックスに所属しており、観客は2千円でチケットを買って、ライブ動画をバーチャルリアリティー(VR)のヘッドセットやパソコン画面で楽しむ。
エイベックスは昨年9月、VRの技術を生かしたアニメ制作会社を設立した。年間売上高を5割増やす目標の達成には、CDなどの音楽事業が8割を占めるこれまでの経営では限界があると判断したという。
アミューズは、所属する歌手ら…