長い髪の毛を集めてウィッグ(かつら)をつくり、病気やけがで髪を失った子どもに贈る「ヘアドネーション(髪の寄付)」。この活動に賛同し、髪を伸ばしてきた尾張旭市の富田小次朗君(6)が、小学校への入学を機に腰まであった髪を切った。母の理子(あやこ)さん(41)は「男の子でも寄付できることを知ってもらえた」といい、伸びた髪とともに息子の成長に目を細めた。
3年前、テレビでヘアドネーションの活動を知った理子さんが、小次朗君に「やってみる」とたずねたところ、「うん、やる」という言葉が返ってきた。半信半疑だった理子さんだが、途中でやめてもいいぐらいに考えていたという。
半年後の夏。あまりの暑さに「切りたい」と小次朗君が言い出したことがあったが、くじけそうになったのはこの1回だけだった。乾かすのに時間がかかったり、髪が絡まったりして大変なこともあったけど、切るのが決まった時は残念がるぐらい本人は気に入っていた。
女の子に間違えられたり、保育…