NHKの大河ドラマ「いだてん」で主人公の金栗(かなくり)四三(しそう)を演じる歌舞伎俳優の中村勘九郎さんらが5日、香川県琴平町を人力車で練り歩いた。現存する国内最古の芝居小屋とされる町内の「旧金毘羅大芝居」(金丸座)で「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開幕する前日の恒例イベントだ。
紙吹雪が舞うなか、勘九郎さんの人力車が金刀比羅宮の参道を進むと、「中村屋」と声がかかった。沿道を埋めたファンは懸命に手を伸ばして握手を求めた。
勘九郎さんと弟の七之助さんがこんぴら歌舞伎の舞台に立つのは、父の勘三郎さんと出演して以来10年ぶり。歓迎セレモニーで勘九郎さんは「最高のお練り日和。熱烈な歓迎には、いい芝居でお返ししたい」とあいさつし、拍手を浴びた。
公演は6~21日。問い合わせは事務局(0877・75・6714)へ。(三島庸孝、小木雄太)