韓国の2018平昌(ピョンチャン)記念財団は7日、昨年2月の平昌冬季五輪スピードスケート女子500メートルでライバルとして金メダルを争い、レース後には互いの健闘をたたえ合った小平奈緒と韓国の李相花(イサンファ)に「韓日友情賞」を贈った。五輪の遺産を後世に伝えるという財団の活動趣旨に合うと判断した。
平昌ではレース後、金メダルに輝いた小平が、3連覇を逃して泣く李を抱きかかえ、「チャレッソ(頑張ったね)」とねぎらう場面が、「メダルの色を超えた友情」と話題になった。
ソウルでの授与式に出た小平は「思いがけず大きな注目を浴びたが、私たちにとってあの情景は特別なものではなく、ごく自然なものだった」と笑顔で語った。五輪後に李から「奈緒がいて私がいる。私がいて奈緒がいる」というメッセージを受け取ったエピソードを明かした。一方の李は「けがで引退も考えたが、奈緒のお陰で挑戦を続けられた」と応じた。
財団の柳承敏理事長は「2人の友情は財団が目指す五輪精神を象徴する。今後、日本とのスポーツ交流や民間交流が拡大することを望んでいる」と話した。(ソウル=武田肇)