自民系組織が分裂した福岡県知事選では、麻生太郎副総理が擁立を主導した自民推薦で新顔の武内和久氏(47)が、現職の小川洋氏(69)に敗れた。
麻生氏は7日午後7時40分すぎ、武内氏の支援者らが集まる福岡市内の会場に姿を現した。投票が締め切られた午後8時ちょうど、会場前方に設置されたテレビで「小川氏当選確実」の一報が流れたが、厳しい情勢が伝えられていたこともあってか、画面に顔を向けることはほとんどなかった。
支援者ら約100人を前に登壇した麻生氏は硬い表情で「誠にふがいなく、心からおわび申し上げる」と語り、頭を下げた。べらんめえ口調の「麻生節」は鳴りを潜め、言葉を選ぶように話した。支援者へのお礼とおわびを繰り返す武内氏のあいさつを何度もうなずきながら聞き、最後に武内氏の肩をたたいて語りかけた後、報道陣の問いかけには答えず、会場を去った。
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