和歌山県議選の御坊市選挙区(定数1)で、共産新顔で元市議の楠本文郎氏(64)が自民現職の中村裕一氏(59)を破り、初当選を果たした。当選の知らせが入ると、事務所は大きな歓声と拍手に包まれた。
楠本氏は「市民が政治の主人公なんや。それを取り戻そらよ、と言ってきた。その答えをいただいた」と力を込めた。「共産党支持ではない人からも応援をいただいた。その声を必ず生かしていく」と語った。
中村氏は、3年前の市長選で現職の対立候補を応援したことで市長派とあつれきが生まれ、保守層をまとめきれず、自民党幹事長の二階俊博氏のおひざ元で議席を失った。「これが市民の皆さんのご判断だと思っております。本当に申し訳ありませんでした」と目を伏せた。