国の名勝・奈良公園(奈良市)にホテルを建設するべきか。観光振興のあり方が争点の一つとなった奈良県知事選では、建設を推進する立場の現職、荒井正吾氏(74)が新顔2人を破り、4選を決めた。
当選確実の一報を受け、荒井氏は奈良市の事務所で万歳し、「県政発展に粉骨砕身努力する」と述べた。選挙戦では「通過型観光から滞在型観光へ」と訴え、観光振興をPR。県内首長らも手厚く支援した。
奈良は、春日大社や東大寺など神社仏閣がある観光地だが、宿泊客は全国的にも少なかった。奈良公園の県有地にホテルを建設する計画はその解消を図るもので、旗を振る荒井氏に対し、新顔2人は景観保護などを理由に批判していた。