「SNSで感想を宣伝すれば報酬がもらえる」などとうたい、商品を買わせるトラブルが急増している。この1年間で20、30代を中心に150件の相談があり、特に最近1カ月間で100件以上が寄せられているとして11日、国民生活センターが注意を呼びかけた。約800万円の被害例もあるという。
広島県の20代男性は、知人から「広告代行業者」を紹介され、業者が指定した日用品など約150万円分を通販サイトでクレジットカードで購入。SNSで宣伝したら商品の購入代金が全額入金され、カードのポイントが付いた分だけ得をした。信用して次は約400万円分の商品を買うと、今度は業者から入金がなかった。
東京都の20代女性は、ネットで在宅ワークを探していて見つけた「副業」のサイトに登録。商品を使った感想などをSNSに投稿すると購入代金と報酬がもらえるとあったため、健康食品など5千円分を買った。いったん1万円が振り込まれたが後日、理由もなく返金を求められたという。
センターの担当者は「勧められるままに多額の商品を買うのは危険。『簡単にもうかる』などと書いてあったり人から紹介されたりしてもうのみにせず、慎重に判断を」と話している。