鎌倉時代の僧で時宗(じしゅう)の開祖、一遍(いっぺん)(1239~89)の生涯を描いた国宝の絵巻「一遍聖絵(ひじりえ)」(全12巻)など、時宗ゆかりの寺宝約130件を紹介する特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」(朝日新聞社など主催)が13日、京都市東山区の京都国立博物館で始まる。12日には開会式があり、京都国立博物館の文化大使である俳優の竹下景子さんや藤原紀香さんら関係者約580人が訪れた。
時宗は鎌倉時代に成立した仏教の宗派で、阿弥陀仏の救済を説き、一遍が諸国を行脚して「踊り念仏」によって教えを広めた。総本山は神奈川県藤沢市の清浄光寺(しょうじょうこうじ)(遊行寺(ゆぎょうじ))。一遍聖絵のほか、一遍やその弟子で二祖の真教(しんきょう)の肖像画や肖像彫刻など時宗の名宝が展示される。竹下さんと藤原さんは、博物館研究員の案内で一遍聖絵を鑑賞。「人物一人ひとりの表情が生き生きと描かれている」などと話していた。
6月9日まで。月曜(4月29日、5月6日は除く)と5月7日休館。一般1500円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下無料。問い合わせは京都国立博物館(075・525・2473)へ。(森本俊司)