16日に告示された統一地方選の町村議選には577人の女性が名乗りを上げた。候補者全体の12・1%で過去最高だが、14日に告示された市議選(17・3%)や区議選(26・5%)に比べると低く、昨年施行された候補者男女均等法がめざす男女同数には遠く及ばない。町村長選に立候補した女性はわずか4人で、全体の1・9%だった。
青森県は40市町村のうち半数近い19町村に女性議員がおらず、女性「ゼロ」議会の割合が全国一。その一つ、県東部の内陸にある六戸町の町議選に、保育園園長の女性が立候補した。
この女性は前々回、前回の町議選に続いて3回目の挑戦。落選した後も議会傍聴を続けているが、町政に異を唱える議員は見当たらず、町がよくなっているとも感じられないという。今年3月の定例議会では、議会が行政をチェックする機会となる一般質問もなかった。六戸町議会で28年9カ月ぶりの「珍事」だった。
女性は「女性が立ち上がれば町は変わる。男だけの議会には任せておけない、という町民の怒りを感じるようになった。不満の声に応えたい」と言う。