東京都西東京市議会で3年前、帽子やマフラーの着用を禁じる傍聴規則を疑問視する声が出た。訴えたのは、がん治療で医療用ウィッグをつけた議員。だが、意見がまとまらず改定は見送られた。一方で、古くからのルールの見直しに踏み切る議会も出てきた。
「服装は本人の表現の自由。多様性の時代にそぐわない規定だと思う」
西東京市議会(2018年12月改選)の議会運営委員会で2016年6月、そう訴えたのは無所属の納田里織(さおり)市議(48)だ。傍聴規則に記された「帽子、コート、マフラーの類を着用しないこと」のくだりの削除を求めた。
納田さんは14年に乳がんの手…