昔懐かしいポン菓子を使って、日本から約1万キロ離れたケニアの農家の暮らしを支えようとしている人たちがいる。農作物に付加価値を付け、より豊かに暮らしてもらいたいという。
「ドカーン」。衝撃音が、ケニアの首都ナイロビから東に約130キロのキャニカ村に響く。米や小麦などの穀物に圧力をかけ、大砲のような製造器で膨らませたときの音だ。米なら約10倍になり、サクサクした食感の「ポン菓子」ができる。村で実演すると、ケニア人が「これは何だ」と近づいて試食し、「おいしい」と笑顔を見せたという。
ポン菓子専門店「家田製菓」(愛知県南知多町)の家田馨子社長(55)は、ポン菓子を使い、ケニアの農家が育てる穀物に付加価値をつける活動に取り組む。約2年半前から製造器の使い方や、「おこし」の作り方を指導している。おこしは、豆を水あめなどで固めたケニアで知られる菓子「カシャタ」に似ているという。
ケニアには、ソルガムやトウジ…