安倍晋三首相は20日、大阪市を訪れ、議長国として6月に開く主要20カ国・地域(G20)首脳会議で使う大阪迎賓館などを視察した。吉本興業のお笑い劇場「なんばグランド花月」で吉本新喜劇にも出演し、G20への協力を呼びかけた。
大阪迎賓館は大阪城公園西の丸庭園内にある。G20関連行事に使う予定で、ここで各国首脳との写真撮影をする可能性がある。首相は記者団を前に、天守閣を背にして歩きながら外務省の担当者の説明を受けた。
吉本新喜劇60年の歴史で現職首相の出演は初めて。演目の途中に「経済に詳しい友達」として登場した。G20で各国首脳が大阪に集まり貿易摩擦や地球温暖化の問題を議論することを紹介し、「大阪ならではの解決方法もある。『四角い仁鶴がまあるくおさめまっせ』という形で解決策を見いだしたい」と、落語家・笑福亭仁鶴さんのせりふを引いて語った。交通規制への理解を呼びかけ「(G20を)みんなで成功させたい」と続けた。
首相は視察に先立ち、21日に投開票される衆院大阪12区補欠選挙の自民党公認候補の応援に入った。(松山尚幹)