エジプトで20日、大統領の任期延長などを盛り込んだ憲法改正案の是非を問う国民投票が始まった。投票は22日までの3日間。有権者約6100万人の過半数が賛成すれば成立する。反対の声は広がっておらず、成立は確実視されている。
改正案は、大統領の任期を4年から6年に延長することが柱。2022年に任期が切れる現職シーシ大統領の特例を認める条項もあり、改正案が成立すれば、最長で30年まで大統領を続けることも可能になる。
カイロ中心部の投票所では100人以上が列を作った。賛成票を投じた会計士サイード・アブデルハイさん(67)は「シーシ氏が進める改革に期待する。長く続けてもらいたい」。反対した無職ヤシン・アフマドさん(58)は「仕事を失って生活が苦しい。シーシ氏に賛成することなどできない」と話した。(カイロ=北川学)