病気や障害のため学校に通えず、教師が自宅を訪れる「訪問教育」を受けている子どもがいる。そんな子どもたちにも「友だちをつくる経験や子ども同士の世界が必要」と、ある母親が、みんなで一緒に学べる教室づくりに動き出した。
茨城県ひたちなか市の多機能型重症児デイサービス「kokoro(ココロ)」を運営する一般社団法人代表理事の紺野昌代さん(41)。
看護師でもある紺野さんは、施設を隣の那珂市に今年中に移す予定だ。そこに、子どもたちが訪問教育を受けられる教室を設ける。現在、教室に置く備品や医療機器の費用をクラウドファンディングで募っている。
医療的ケアが必要な子どもたち、特に人工呼吸器を使っている子どもが学校に通うには、親の付き添いを求められることが多い。しかし共働きや片親で、無理なケースも少なくない。こうしたことから、文部科学省の調査では2018年5月現在で、2880人が訪問教育を受けている。
ただし、訪問教育は1人の教師…