人気ギャグ漫画家、漫☆画太郎さんのイラストが佐賀県立図書館の利用者カードに採用された。図書館のかわいらしいマスコットキャラクターを、奇抜な作風そのままにデフォルメ。元が何なのか全く分からない仕上がりだ。18歳以下の新規登録者を対象に、27日から100枚限定で無料配布される。
県立図書館のキャラは、県木のクスノキをモチーフにした「くすクスくん」。つぶらな瞳、にっこり笑った口元が特徴だ。
それが漫☆画太郎さんの手にかかると、目をかっと見開き、口をぱっくりと開け、鼻水やよだれのようなものも……。もはや原形をとどめていない。担当した図書館の清水謙太郎主査(38)は「画太郎さんの味。クスノキなので、(鼻水やよだれのようなものは)樹液だと言い張ります」と話す。
漫☆画太郎さんは不条理で過激なギャグ漫画で知られ、週刊少年ジャンプ(集英社)などで活躍。松山ケンイチさん主演で映画化もされた「珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~」のほか、「地獄甲子園」や「樹海少年ZOO1(ずーいち)」(作画)などの代表作がある。経歴や素顔には謎が多い。
23日~5月12日の「こどもの読書週間」に合わせ、本や図書館に関心をもってもらうための真面目な企画の一環。画太郎さんの作品はほとんど持っているほどのファン、清水さんが提案した。「ほかに実行するところも絶対にない。公立図書館が画太郎さんを起用した時のギャップ感があり、面白いことをやっていると話題になる」との思いからだった。配布対象は18歳以下としたが、乳幼児の登録を代筆できる親世代を狙ったという。
集英社を通じて調整し、実現。…