LINEは16日、スマートフォン決済の「LINE Pay(ラインペイ)」で、「全員にあげちゃう300億円祭」と名付けた送金キャンペーンを始めると発表した。自己負担なしで1千円をLINEの友人に送ることができる。
期間は5月20日から29日まで。期間中でも上限300億円に達し次第終了する。
LINEペイはスマホ画面にQRコードを表示するなどして、現金なしのキャッシュレスで決済する。LINEは今回のキャンペーンで実質3千万人に1千円ずつ還元することで、LINEペイの利用拡大につなげたい考えだ。
新たなキャンペーンでは、ラインペイの利用者はLINEでの友人に、1千円分の「LINEペイボーナス」を自己負担なしでプレゼントすることができる。LINEペイボーナスの送り先は何人でもいいが、受け取れるのは1人1回まで。
受け取ったLINEペイボーナスは、LINEペイに対応したコンビニなど店舗の支払いや友人への送金に使える。
キャンペーンに参加するにはLINEペイに運転免許証を登録するなどの本人確認が必要。銀行口座がなくても登録できるため、若年層への浸透もねらう。
LINEの舛田淳取締役は16日の会見で「今回はLINEのつながりをいかした送金に注力した。LINE友だちであれば千円を送ることができるので、LINEペイでの決済の成長にもつながる」と話した。
LINEペイのようなQR決済サービスは乱立しており、事業者による還元キャンペーン競争が激しくなっている。ソフトバンクとヤフーが出資する「PayPay(ペイペイ)」も昨年12月から2回の100億円還元キャンペーンを展開した。(栗林史子)