太平洋戦争末期に登場した特攻機「桜花」の設計者の資料などを集めた企画展が、6月9日まで大分県宇佐市の宇佐市民図書館で開かれている。一度出撃すれば生還は不可能な「人間爆弾」の残酷さや愚かさを77点の手記や写真、設計図などが教えてくれる。
焦土と化した日本「空襲1945」 あの日の惨禍、写真は語る
日本中が戦場だった 300枚の写真、映像が語る空襲
桜花は長さ6メートルで、前部に1・2トンの爆弾を装備していた。一式陸上攻撃機につるされて敵艦に近づき、ロケット噴射で操縦者とともに体当たりする。沖縄戦などに投入されたが、敵艦に近づく前に多くの一式陸攻が撃墜され、7隻の駆逐艦に被害を与えただけに終わったという。
宇佐海軍航空隊も出撃基地だったが、1945年3月に一式陸攻が空襲に遭い、その後は終戦まで出撃はなかった。桜花や一式陸攻に搭乗した「神雷部隊」の戦死者は全国で829人にのぼった。
展示されているのは、海軍技術…