トランプ米大統領の25日の来日を前に、警視庁が準備を進めている。天皇陛下が即位後に初めて会見する外国要人で、大相撲観戦という難しい警備もある。警察は、6月に大阪である主要20カ国・地域(G20)首脳会議の前哨戦と位置づけ、新部隊も投入して警戒。28日の離日まで厳戒態勢の4日間になりそうだ。
「臨海部という、警戒が手薄になるおそれのある部分もしっかりカバーされることを期待する」。警視庁の重久真毅・警備1課長は5月中旬、水上バイクやゴムボートで銃器を使うテロに即応する「臨海部初動対応部隊(WRT)」を発足させる、と発表した。
WRTは、迎賓館(東京都港区)や皇居などの重要施設でテロ発生時に銃器で対応する「緊急時初動対応部隊(ERT)」とともに、羽田空港などの臨海部で洋上から偵察したり、上陸して銃器で緊急事態に介入したりする役割を担う。選手村や競技会場が臨海部にある2020年東京五輪・パラリンピックも見据えた新部隊だ。
羽田空港や東京駅といった、不特定多数の人が集まってテロの標的になりやすい「ソフトターゲット」対策では、制服の警察官をパトロールさせる「見せる警備」を実施する。23日には、秋葉原駅(千代田区)で警備犬を使った警戒を公開した。
トランプ氏来日で警視庁幹部が一番頭を悩ませるのが、26日に予定される両国国技館(墨田区)での大相撲観戦。約1万1千人を収容する国技館はまさにソフトターゲットだ。
トランプ氏は、要人が通常使う…