農林水産相や防衛庁(当時)長官を歴任した元衆院議員の野呂田芳成(のろた・ほうせい)氏が23日、膀胱(ぼうこう)がんのため、死去した。89歳だった。葬儀の日程は未定。近親者だけで執り行い、後日、都内と秋田県内でお別れの会を開く予定。
野呂田氏は1929年、秋田県能代市で生まれた。中央大学法学部を卒業後、建設省(当時)に入省。77年に自民党公認で秋田選挙区から参院選に立候補し、初当選した。83年の総選挙で衆議院に転じ、旧秋田1区で当選。以来、7期連続で当選し、95年に農水相、98年に防衛庁長官を務めた。
2005年、小泉純一郎首相(当時)の郵政民営化法案に反対。無所属で立候補した同年の「郵政選挙」で8選されたが、自民党からは除名処分を受けた。
08年に政界引退を表明し、09年の衆院選には出馬しなかった。その後は日本相撲協会が設けた生活指導部特別委員会の外部委員などを務めた。