安倍晋三首相は、来月中旬にイランを訪問する方向で最終調整に入った。対イラン包囲網を強める米国に対抗し、イランが核合意の一部履行停止を打ち出すなど緊張が高まる中、イランと伝統的に友好関係にある日本が仲介役を果たす狙いがある。日本政府関係者が明らかにした。
対イラン強硬派として知られるボルトン米大統領補佐官は24日午前、トランプ米大統領に先立って来日し、首相官邸で首相や谷内正太郎・国家安全保障局長らと約45分間会談した。イラン情勢についても意見交換をしたものとみられる。日本政府関係者によると、首相のイラン訪問については既に米国も了解済みという。
イランをめぐっては同国のザリフ外相が今月16日に急きょ来日し、首相、河野太郎外相らと会談。首相は「中東情勢をめぐる状況が、大変緊迫化していることを懸念している」と表明し、イランが核合意の履行を継続するよう要請していた。