船首に竜の頭をかたどった手こぎの木造船が競う「ペーロン競漕(きょうそう)」が26日、兵庫県相生市の相生湾で開かれ、熱戦が繰り広げられた。会場には約4万人(主催者発表)が訪れ、初夏の風物詩を楽しんだ。
今年は4部門に計65チーム、約2100人が出場。全長約13メートルの船に28人のこぎ手と4人のかじ取りらが乗り込み、片道300メートルのコースを1往復、または1往復半し、速さを競った。こぎ手は「ドン、デン、ジャン」と打ち鳴らされる太鼓やドラの音に乗って力強く櫂(かい)をふるい、見物客から盛んな声援が飛んだ。
中国を起源とするレースで、1922年に長崎から相生に伝わった。地元造船所の運動会として始まり、市の祭りとなって今年で57回目。(西岡臣)