経世彩民 堀篭俊材の目
コンピューターがプロ棋士を負かす日は?
羽生善治は思う「人がAIに寄りすぎるのはどうなのか」
約20年前に「2015年」と予想した棋士がいた。先日、1433勝の公式戦歴代1位に並んだ羽生善治九段(48)。弱冠25歳で史上初の「七冠王」になったころのことだ。
実際に人工知能(AI)が現役棋士を初めて破ったのは13年だったが、ほぼ言い当てた。この予言は1996年版「将棋年鑑」にでてくる。同じ質問に、当時50代だった「ひふみん」こと加藤一二三九段(79)は「来ないでしょう」と答えている。すでにチェスでコンピューターは王者と互角に勝負していたが、持ち駒が使え、選択肢が多い将棋では「人には勝てない」と考える棋士も多かった。
経済という言葉の語源「経世済民」には「世をおさめ、民をすくう」という意味があります。新コラム「経世彩民」では、記者が日々の取材を経て思うこと、伝えたいことを色とりどりの視点でつづっていきます。原則、毎週火曜朝に配信します。
■未来を的中 羽生九段の読みと…