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迷走する日産、カギ握るイタリアのスーパーセレブ

カルロス・ゴーン被告の逮捕で一気に関係が悪化した日産自動車と仏ルノー。両社のトップだったゴーン氏が逮捕されて経営陣から消え、残された2社の経営陣は主導権争いを続ける。そこへ突然、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、ルノーへ経営統合を提案し、割って入った。FCAとルノーが統合すれば日産の経営にも大きな影響がある。ルノーに統合を持ちかけたFCA。そのキーマンはどんな人物なのか。


日産側、計画への賛否示さず ルノーとフィアットの統合


フィアットとルノーのある共通点 実力は規模で測れるか


FCAはイタリアの名門フィアットと、リーマン・ショック後にフィアットが吸収した米クライスラーで構成され、世界販売は年484万台。フィアットやクライスラーのほか、アルファロメオ、マセラティ、ジープ、ダッジなどのブランドを抱える。ルノーの388万台を上回り、ホンダに次ぐ世界8位の規模だ。


FCA会長を務めるのがジョン・エルカン氏。日本ではほとんど知られていないが、FCAのキーマンと目される人物だ。


FCAではこれまで、フィアットの経営を立て直したセルジオ・マルキオンネ氏がCEO(最高経営責任者)として経営を引っ張ってきた。そのマルキオンネ氏は2018年7月に急逝。後任のCEOに、FCAで「ジープ」ブランドを統括したマイケル・マンリー氏が就いた。


イタリアのスーパーセレブ


だが今回のルノーへの統合提案を巡り、FCAの「顔」として欧州メディアで多く報じられるのはエルカン氏だ。43歳。注目される理由は若さではなく、その出自にある。


エルカン氏の祖父は、故ジョバ…


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