9日午後10時20分過ぎ、堺市堺区の永藤英機氏の事務所に当選確実の一報が入ると、集まった約150人の支援者らから歓声がわき起こった。大きな拍手で迎えられた永藤氏は厳しい表情を崩さず、「堺が新しく変わると期待してくれた市民のおかげ。この期待には必ず堺市政で報いていく」とあいさつ。接戦となったことを受けて「相手候補を応援した人の声にもしっかり耳を傾け、市民に大事なことは意見を取り入れてやっていく」と述べた。
あいさつに立った維新の馬場伸幸副代表(衆院議員)は、過去2回の堺市長選で維新候補が敗れたことを振り返り、「今回は維新への期待の結果であって、実績の結果ではない」と強調。最後に永藤氏は支援者らと一緒に「頑張ろう」コールで拳を突き上げた。
一方、野村友昭氏の事務所では敗戦確実の一報が伝わると、集まった約200人からため息が漏れた。
野村氏は、支援者らに「当初は大きく水をあけられていたが、何とか追いつくことができた」とし、「多くの市民が都構想反対という意思を示した結果は堺市にとって大きな意義があった」と語った。選対本部長代行を務めた自民党の岡下昌平衆院議員は、竹山修身前市長の政治資金問題が「マイナスに働いたのは否めない」と述べた。
また、政治団体「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志氏(51)は東京都の団体事務所で午後8時からインターネット上の動画サイトに生出演。「関西全体に、こういう党があることを知ってもらえたことはよかった」と語った。