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救急車の逆「ホスピスカー」 在宅患者の元へ医師が急行

救急車とは逆に、医療機関から医師を患者の自宅へ運ぶ緊急往診車ホスピスカーの運用が、全国で徐々に広まっている。「自宅で最期を迎えたい」と末期がんなどで在宅療養している人たちの容体急変に対応するためで、5月には埼玉県毛呂山町にある埼玉医科大グループの在宅療養支援診療所が、県内第1号の運用を始めた。


ホスピスカーは2009年の道路交通法施行令の改正で緊急自動車に加えられた。警察庁によると11年10月に5県5台だったが、16年6月末には14府県で15台が登録されている。


県内初のホスピスカーは、同診療所がある「くらしワンストップ MORO HAPPINESS館」前に止まる白色のトヨタ・ヴィッツ。ふだんは訪問巡回診療に使われており、在宅患者の容体急変の報を受けると、覆面パトカーのように赤色灯を装着してサイレンを鳴らし、現場へ向かう。特に固有の車内装備はなく、往診内容に応じて医療器具や薬品を積み込む。


越生町や坂戸市など4市3町の、同館から半径16キロが運用範囲だ。末期がんのほか、認知症や寝たきり、難病、高齢などで症状が重く病院へ運べない人や自宅療養を希望する人のうち同館の訪問診療を受けている人が対象で、現在は約30人。


医師3人の24時間態勢で、急…


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