陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市への配備計画をめぐり、岩屋毅防衛相は14日の閣議後会見で、配備先として想定する陸上自衛隊新屋演習場(同市)について、津波対策が必要との認識を示した。秋田県や市への説明資料では津波の影響はないなどとして、同演習場を配備先として「適地」としていた。
岩屋氏は、秋田県が公表している津波による浸水想定で演習場の大部分は浸水しないものの、西側の一部が浸水想定域に含まれると認めた。「新屋演習場に配備するなら、敷地を造成する必要があり、そうすれば津波対策ができる」と、かさ上げなどで対応する考えを示した。
秋田市への配備計画では、5月に提出された防衛省の報告書に誤りが見つかり、岩屋氏が17日に秋田市を訪れて佐竹敬久知事らに謝罪することになっている。
岩屋氏は、原田憲治防衛副大臣を長とするイージス・アショア整備推進本部を設けることを表明。もう一つの配備先としている山口県に対しても、経緯や今後の対応を説明する意向も明らかにした。(山下龍一)