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1日2回の「招かれざる客」 エサ奪われ、困るペンギン

もう、あっち行ってよ! 徳山動物園(山口県周南市)のペンギンプールに最近、野生のアオサギ1羽が飛来し、エサのアジを横取りしてはペンギンたちを困らせている。


どうぶつ新聞


いきもの目線


昨夏オープンしたプールには10羽のフンボルトペンギンが暮らす。岩の上でゴロンと寝そべったり、水中をスイスイと泳いだり、飼育員に甘えてみたりと、自由気ままな姿が来園者に人気だ。


そんな「平和な楽園」を脅かしているのが、アオサギだ。園によると、やってくるのは午前と夕方の2回。どうやら飼育員がエサのアジを与える時刻を覚えているらしい。岩場にまかれたアジを急降下して奪ったり、水底に沈んだアジをペンギンがくわえて浮上した瞬間にかすめ取ったりしている。


プールの中央に浮かぶ小さな岩がお気に入り。1時間ほど居座って、収奪のチャンスを虎視眈々(こしたんたん)とねらう。たらふく食べると、ひとしきり羽繕いなどを済ませ、空へと羽ばたく。遠くからやってくるのではなく、園内の大木に営巣しているようだ。


アオサギにしてみれば、あちこち飛び回ってエサを探すよりも、ごちそうのご相伴にあずかった方が得策だ。「すっかり味をしめたらしく、ほぼ毎日やってきます」と飼育員も困惑気味。「招かれざる客」を前に、ペンギンたちが見せる憮然(ぶぜん)としたしぐさが、どこかほほえましい。(三沢敦)


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