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イチローを写真に収める難しさ カメラマンの苦悩と闘い



試合後、記者会見にのぞむイチロー選手。観客が総立ちになって祝福したことに「半泣きになった」と語った=2013年8月21日、米ニューヨーク、矢木隆晴撮影



日米のプロ野球で輝かしい実績を残したイチロー選手が今年3月、現役引退を表明しました。こんな日がとうとう来たのか――。会見の様子をテレビで見ていて感慨深いものがありました。関西に育ち、オリックス時代から身近に見ていた私にとって、イチロー選手は憧れの存在でした。1992年に入団し、走攻守とスピード感あふれるプレー。94年からは7年連続首位打者になりました。これまでの常識を覆すような活躍に、高校生だった私はすぐに魅了されました。


「僕は外国人ですから…」 イチローが伝えたかったこと


撮影した回数は多くはありません。朝日新聞社のカメラマンは、常に大リーグを撮影しているわけでありません。262本の大リーグ年間最多安打、10年連続200安打、大リーグ通算3千安打など、イチロー選手の大記録のかかった節目の試合にあわせて、アメリカに海外出張をします。


撮影に向かったのは、2013年の日米通算4千安打のかかった試合です。普段大リーグを撮影していない私にとって、イチロー選手の撮影は特に難しいものでした。




熱狂的イチローファンのエイミーさんが掲げるイチメーターは3999本を示していた=2013年8月20日、米ニューヨーク、矢木隆晴撮影



イチローの巧みな技術はカメラマンを泣かせる


なぜイチロー選手の撮影は難しいのか。


このあとイチロー選手を撮影する難しさに迫ります。


矢木カメラマンはイチロー選手の4千本安打の瞬間を撮影できたのでしょうか。


バッティングのインパクトが非…


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