「また会えてうれしいです」――。フランスに出張中の熊本県のキャラクター「くまモン」が28日、日本代表元監督のバヒド・ハリルホジッチ氏(67)と再会した。ハリル氏は熊本地震後、代表戦でくまモンのピンバッジを胸元につけて試合に臨むなど、熊本と寄り添ってきた。くまモンは新たなバッジをプレゼントし、これまでの支援に感謝を伝えた。
内戦に翻弄、脅迫受け異国へ…ハリル監督の故郷を訪ねて
くまモンは、ジャパン・エキスポに参加するため訪仏している。熊本県のPR活動のため、この日はフランス北西部の都市ナントを訪れていた。ナントはハリル氏が現在監督を務めているチームの本拠があり、くまモンが合間をぬって練習場に立ち寄った。
2人はチームの練習後、青々とした芝生の上で、握手を交わして再会を喜んだ。くまモンが「ハリル監督に会いたくて、来ました」と伝えると、「また会えてうれしいです。日本の思い出がよみがえってきます」と笑顔で応じた。
ハリル氏とくまモンの交流の始まりは、3年前にさかのぼる。日本代表監督をしていた2016年4月、熊本地震が発生。ハリル氏はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で母国が戦地になった経験から、被災地に人一倍、思いを寄せてきた。地震の翌月には甚大な被害が出た熊本県益城町を訪れ、被災者や地元の子どもたちを激励。当時、「絶対に助けなければいけないという気持ちでいっぱい」と話していた。
その言葉通り、翌年にも再び熊…