老朽化のため建て替え工事をしている那覇市の第一牧志公設市場が1日午前、仮店舗に移って営業を始めた。新たな市場がオープンする2022年度まで、プレハブ造り2階建ての仮店舗で営業する。
那覇の牧志市場、最後も「いつも」の 闇市から半世紀
「上原精肉店」の上原正敏さん(58)は、冷蔵庫など設備を新調し、開店直前まで準備に汗を流した。「3年後の新市場でもにぎわいを維持できるように、しっかり踏ん張りたい」と話した。
仮店舗内での店の場所は、移転する店主がくじ引きで決めた。入り口近くを引き当てた置物屋の西田きみ子さん(76)は「3年後に壊しちゃうのはもったいないね」と笑った。
この日はセレモニーがあり、市場の組合長を務める「山城こんぶ屋」の粟国智光さん(44)が「地域と連携しながらエリアを活性化し、愛される市場にしていきたい」とあいさつした。
1972年にオープンした旧市場は、老朽化のため6月に営業を終了。仮店舗は元の市場から約100メートル離れたところに建てられ、精肉店や鮮魚店など101店のうち84店が移った。22年度に鉄骨造り3階建ての新市場で元の場所にオープンする予定だ。(藤原慎一)