大阪市は1日、目抜き通りの「御堂筋」に並ぶ彫刻29体のうち1体が台座から落下した、と発表した。一部に腐食があるといい、市はほかの彫刻も「速やかに点検する」としている。
市によると、落下したのはコロンビアの彫刻家、フェルナンド・ボテロ作の銅像「踊り子」で、高さ約104センチ。1993年に大阪市中央区淡路町4丁目の歩道に設置された。フェルナンド・ボテロは「太っちょのまんまる」な作風で知られ、左足を上げ、右足1本で踊る「踊り子」も「ほかの彫刻家の裸婦像よりも肉付きがよく、ユーモラスで温かい」(市のパンフレット)という。
大阪府警東署によると、6月30日午後1時10分ごろ、通行人から「銅像が倒れている」と110番通報があった。署員が駆け付けると、台座から約80センチ下の路上に落下しており、右足の足元部分が腐食していたという。
市によると、周辺は「御堂筋彫刻ストリート」と呼ばれ、沿道企業などから寄付を受け、92年度から国内外の彫刻家の作品29体を設置してきた。(長谷川健)