日本はクジラの資源管理を議論する国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、1日、31年ぶりに商業捕鯨が復活した。北海道釧路市からは沿岸操業を担う5隻の小型捕鯨船が出港、さっそく2頭を水揚げした。ただ、捕獲枠は小さく、舌の肥えた消費者に鯨肉が受け入れられるかも未知数。採算がとれるようになるかも分からず、多難な船出となりそうだ。(宮永敏明、阿部浩明、高田誠、戸谷明裕)
商業捕鯨、なぜ日本だけに批判? 際立つ「まずい」戦略
商業捕鯨、不安乗せた船出 肝心の食卓ニーズは尻すぼみ
北海道釧路市の釧路港には1日、網走市、和歌山県太地町、宮城県石巻市、千葉県南房総市の4港から小型捕鯨船5隻が集結。午前9時から、商業捕鯨再開の出港式が行われた。
出港式には、長谷成人水産庁長官や捕鯨業者、来賓ら100人が参加した。米CNNやフランスのAFP通信などの海外メディアも集まり、国際的な関心の高さがうかがえた。
捕鯨業者らでつくる日本小型捕鯨協会の貝良文会長は「ようやく商業捕鯨が始まる。心が震えるほどうれしく、感無量だ。(捕鯨は)小さな業界だが、日本の食文化を担っていると自負している。未来永劫(えいごう)、クジラとともに生きていきたい」とあいさつした。
長谷成人水産庁長官は「全国の…