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イチローの「マメだらけの手」追って 球児は最後の夏へ

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2019-7-2 15:53:38  点击:  切换到繁體中文

 

3月に米大リーグ・マリナーズで現役を引退したイチローさん(45)の名を冠した軟式野球の大会「イチロー杯」が毎年、イチローさんの出身地・愛知県豊山町で開かれている。全国からチームが参加する中、6年前の大会で優勝し、テレビの中のスーパースターから直接メダルを授けられた少年3人が今年、高校最後の夏を迎える。


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宇治山田商(三重)の主将を務める飯嶌(いいじま)哲平君は「イチロー杯のメダルは特別仕様のケースで保管しています」と話す。


小学6年生だった2013年、JBC玉城(三重)のメンバーとして大会に出場し、優勝した。当時現役だった憧れのイチローさんがメダルを首にかけるとき、「すごいじゃん。がんばって」と声をかけてくれたのを覚えている。


憧れたきっかけは、テレビで見た09年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の韓国との決勝。延長十回2死二、三塁、センター前に決勝打を放ったシーンを「自分が目指すプレーの完成形」といい、いまも繰り返し動画を見る。


宇治山田商は、春夏計4回甲子園に出場した強豪だ。主将としてチームを引っ張ることに悩んでいたとき、海外でプレッシャーに悩みながら戦っていた姿と自分を重ね合わせることもあったという。


JBC玉城出身で飯嶌君のチームメートの加藤輝(すばる)君は、素振りをするとき、6年前に一瞬見えたイチローさんの手を思い出す。


「手のひらがうんで、マメだらけだった。心の底ではイチローがすごいのは才能があるからだと思っていた。でも違った。やっぱりこの人は努力の人なんだと感じた」


メダルをもらったのは冬を迎えた頃。「オフシーズンのイチローもバットを振ってマメをつくっている」と思い、その後寒い中での素振りもいとわなくなった。練習ではグラウンドに最後まで残り、いまではチームの主軸を担う存在になった。この夏は甲子園出場をめざし、7月11日に開幕する三重大会に臨む。


同じくJBC玉城のメンバーだった愛知の強豪・中京大中京の板倉駆(かける)君は、イチローさんからメダルをかけてもらった経験を「達成感」と表現する。「優勝そのものでも同じくらいの達成感が得られると知った。今も優勝を目指して試合に取り組んでいる」。6月29日に開幕する愛知大会ではシード校の一員として7月14日に初戦を迎える。チームの目標は日本一だ。


イチローさんは現役引退したが、今年も180チームが参加して大会が開かれている。イチロー杯を主催するNPO法人「JBS豊山」の副理事長、河井政三さん(76)は「イチローは引退したけれど、これからも子どもたちが目標にして楽しく野球をやってくれることを願っている」と話す。(村上友里、村井隼人)



〈イチロー杯〉 「野球の裾野を広げたい」という本人の思いを実現しようと1996年、地元のスポーツ関係者が中心となって始めた。大会長を務めるイチローさんが閉会式に出席し、優勝・準優勝・3位のチームの選手たちにメダルをかける。それをモチベーションに参加するチームも多いといい、東海地方を中心に長野県や滋賀県からも集う。当初は約90チームだったが、イチローさんの活躍とともに増え、ピーク時は約280チームにのぼった。



 

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