名古屋市天白区のカーレーサー古賀琢麻さん(42)が、VR(仮想現実)を使って運転時の補助機能が体験できる車の運転シミュレーターを開発した。高齢者らに体験してもらうことで、運転免許証の返納や自動ブレーキなどの安全装置を備えた「安全運転サポート車」(愛称・サポカー)の購入の判断材料にしてもらいたいという。
今回開発したVRシミュレーターは、車の運転席を再現した座席に座り、VRゴーグルをかけて体験する。座席は車の動きに合わせて、前後や上下左右に動く。操縦する人の視線に合わせて、ゴーグルの内側には車内や外の風景が映し出され、車に乗っているかのような視界が広がる。
さらに、実際のサポカーの機能と同じ動きをする設定になっており、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急加速を抑制する機能や、車間距離が近づくと自動でブレーキが利く機能なども体験できる。
古賀さんは、市販車に似せた車を使った、米国で人気の自動車レース『NASCAR(ナスカー)』の現役レーサー。レースに出場するかたわら、2016年に自らの練習のためにシミュレーターを開発した。レーサー仲間や、ゲームとして楽しみたいという個人向けに受注生産していた。
だが、日々触れる交通死亡事故…