東京都町田市の雑貨会社「トライル」が、表面が雨に濡(ぬ)れるとプロ野球球団のロゴマークやマスコットキャラクターの柄が浮き出る傘を商品化した。利用者からは「雨の日が待ち遠しい」などと好評だという。
トライル社のグループ会社が以前から、雨に濡れると桜の柄などが表面に浮き出る傘を全国の観光地などで販売。トライル社もプロ野球やJリーグなどのチームと契約し、各チームをあしらい愛車などに貼るステッカーなどの企画・販売を得意としている。
そうした経緯から今春、西武、日本ハム、巨人のプロ野球3球団と協力して商品化を図った。傘の生地に防水加工を施した上で、表面をフッ素加工。加工されて水をはじく部分と未加工ではじき度合いが弱い箇所をつくり、未加工部分が濡れると柄として現れる仕組みだ。西武の傘では、チームカラーの青の表面が濡れるとライオンズの「L」のマークやマスコットのレオのシルエットが浮き出る。
各球団が球場などで売るほか、トライル社の店頭でも販売している。長傘と折りたたみ傘の2種類(税抜き1900~2千円、西武は折りたたみ傘のみ)。梅雨に入ってから売れ行きが好調で、追加生産に入った傘もある。福原正之社長(40)は「憂鬱(ゆううつ)な雨の日も楽しい気分で過ごせるはずです」と話す。(木村浩之)